L152SのMT化した当初、L880kのミッションを使用した事で1~2速はL880K用のハイギアード化されたものになっていたものの、
低速からの2速ギアの立ち上がりのもっさり感とスピードの出せない1車線の狭い上り坂かつ勾配がきつめの場所では5.545ファイナルですら
安全な速度で走るとエンジン回転が低すぎて2速でも失速しかけてしまうなど車重の重いL152Sと低速トルクの無いJB-DETとの組み合わせは
思ったより相性がイマイチに。
上記の問題を根本的に解決するには2速・3速・4速が通常のダイハツミッションよりローギアード化されているX4系のギアが必要と判断したものの、
MT化を企画した時点で既に生産打ち切りで新品入手ができない状態だったためK's Factoryさんへギア制作を依頼。
5MTでL152SのノーマルATのような低い巡航回転数に近づけるために5.545よりハイギアードなファイナルを入れることを考慮して
ストーリアX4のステップ比を参考に2速・3速・4速のギア比をX4系よりさらにローギアード化させたオリジナルのギア比とすることで
低速からの街乗り領域での立ち上がり加速や登坂能力を確保することを狙いました。
さらにこの大がかりなミッション仕様変更をするついでに新しく組み込む部品に以前から興味のあったWPC処理を随所に施工。
(WPC処理を施工する部品(ギア以外はディーラーから調達)を株式会社フリクションさんへ送付して施工。)
効果はこのミッションを搭載後すぐに体感でき、仕様変更前と比べて体感で明らかに分かるほど巡航に必要なアクセル量が減り、
実際に1回目の下道のみの走行では満タン法で約リッター19kmという15万キロオーバーのJBとは思えない数字を叩き出し、
ノーマルのL152Sの街乗り実燃費を経験した自分からすると目玉が飛び出るぐらいの低燃費になりました。
難点を挙げるとすれば、5速とファイナル以外がストレートカットギアとなるので巡航以外は正直うるさいのと
同時にOS技研のストリートマスターを入れたこともあり発進は少しクセがあり1速はもう少しローギア寄りにした方がいい感じでした。
あとはギアの繋がりなどドライバビリティのデータ取りも兼ねてコスト度外視で計画・実行したので冬のボーナスが跡形もなく爆散しました(^^;)
このミッション仕様変更で得た様々な知見を今後の糧にします。
1速 | 2速 | 3速 | 4速 | 5速 | |
ギア比 | 3.100 | 2.145 | 1.579 | 1.080 | 0.750 |
ステップ | - | 0.692 | 0.736 | 0.684 | 0.694 |
ファイナル | 5.231 | ||||
備考 | 全てのギア、インプットシャフト、アウトプットシャフト、リングギア、シンクロナイザーハブ、シンクロナイザーリング、シフトフォーク、シフトフォークシャフト、レリーズガイド、レリーズフォークにWPC処理を施工。 |